ナジフロキサシン製剤のうち、ざ瘡に適応がない剤形を見極める問題です。軟膏・クリーム・ローションの適応症の違いを理解し、患者さんへの適切な服薬指導につなげましょう。
クイズの内容に問題がある場合や、改善のご提案がございましたら、お気軽にお知らせください。
📧 内容についてお問い合わせ22歳女性、頬部に赤ニキビが多発しており、皮膚科を受診しました。医師より抗菌外用薬の処方を検討されています。
以下のナジフロキサシン製剤のうち、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)に適応がないものはどれでしょうか?
アクアチムクリーム1%・ローション1%
アクアチム軟膏1%
軟膏剤にはざ瘡の適応がないことに注意が必要です。
ナジフロキサシンはニューキノロン系抗菌薬で、細菌のDNA複製に必須の酵素であるDNAジャイレースおよびトポイソメラーゼIVを阻害します。
これらの酵素阻害により、細菌のDNA複製、転写、修復が阻害され、殺菌的に作用します。
細菌種 | 感受性 | 臨床的意義 |
---|---|---|
Propionibacterium acnes(アクネ菌) | ◎ | ざ瘡の主要原因菌 |
Staphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌) | ◎ | 皮膚感染症の原因菌 |
Staphylococcus epidermidis(表皮ブドウ球菌) | ◎ | 常在菌、時に病原性 |
MRSA | ○ | 耐性菌にも一定の効果 |
アクアチムクリーム1%・ローション1%
アクアチム軟膏1%
疾患 | 使用期間 | 注意事項 |
---|---|---|
ざ瘡 | 最大4週間 | 4週間で改善なければ中止 |
毛嚢炎 | 1-2週間 | 症状改善後速やかに中止 |
膿痂疹 | 1週間程度 | 痂皮形成後は不要 |
特に設定されていません。
副作用 | 頻度 | 対処法 |
---|---|---|
そう痒感 | 0.5-1% | 軽度なら経過観察、重度なら中止 |
刺激感 | 0.5-1% | 一過性なら継続可、持続なら中止 |
発赤 | 0.1-0.5% | 症状に応じて減量または中止 |
乾燥感 | 0.1-0.5% | 保湿剤の併用を検討 |
接触皮膚炎 | 0.1%未満 | 直ちに使用中止 |
特に報告されていませんが、過敏症状(発疹、腫脹等)が現れた場合は直ちに使用を中止し、適切な処置を行います。
薬剤名 | 相互作用 | 対処法 |
---|---|---|
過酸化ベンゾイル | ナジフロキサシンの効力を減弱させる可能性 | 同時使用を避け、時間をずらして使用 |
ざ瘡治療では複数の外用薬を使用することが多いため、以下の点に注意が必要です:
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※ 重要な注意事項
本クイズは教育目的で作成されています。実際の診療・調剤には必ず最新の添付文書をご確認ください。
最終確認日:2025/1/28