治療域が狭いジゴキシンについて、P糖蛋白質を介した薬物相互作用、TDMの適切な実施方法、中毒症状の早期発見など、薬剤師に必要な実践的知識を確認するクイズです。
クイズの内容に問題がある場合や、改善のご提案がございましたら、お気軽にお知らせください。
📧 内容についてお問い合わせ症例:75歳男性、心房細動による頻脈治療でジゴキシン0.125mg/日を服用中。血清クレアチニン1.2mg/dL、血清ジゴキシン濃度0.8ng/mL(前回測定時)。今回、細菌性肺炎の治療でクラリスロマイシン400mg/日の併用が予定されている。
この症例において薬剤師として最も適切な対応はどれか。
病態 | 期待される効果 | 使用目的 |
---|---|---|
心不全 | 心収縮力増強 | 陽性変力作用 |
心房細動 | 心拍数調節 | 房室結節抑制 |
上室性頻拍 | 頻拍停止 | 迷走神経刺激 |
ジゴキシンはNa+/K+-ATPase阻害により複数の心筋作用を発現します。
作用部位 | 薬理作用 | 臨床効果 |
---|---|---|
心筋 | 陽性変力作用 | 心収縮力増強、心拍出量増加 |
房室結節 | 伝導抑制 | 心拍数減少(心房細動時) |
洞結節 | 迷走神経刺激 | 洞性頻脈抑制 |
Purkinje線維 | 自動能亢進 | 異所性リズム誘発(中毒時) |
患者背景 | 維持用量 | 調整因子 |
---|---|---|
標準成人 | 0.25-0.5mg/日 | 腎機能、年齢 |
高齢者 | 0.125-0.25mg/日 | 筋肉量減少 |
腎機能低下 | 0.0625-0.125mg/日 | クレアチニンクリアランス |
小児 | 8-12μg/kg/日 | 体重、年齢 |
症状分類 | 具体的症状 | 発現機序 | 対処法 |
---|---|---|---|
不整脈 | 徐脈、二段脈、VT、VF | 自動能亢進 | 投与中止、電解質補正 |
房室ブロック | Ⅱ度・Ⅲ度ブロック | 房室伝導抑制 | アトロピン、ペーシング |
洞不全症候群 | 洞停止、洞房ブロック | 洞結節抑制 | 投与中止、対症療法 |
薬剤 | 相互作用機序 | 臨床的影響 | リスク増加率 |
---|---|---|---|
クラリスロマイシン | P糖蛋白質阻害 | 血中濃度上昇 | 14.8倍 |
ベラパミル | P糖蛋白質阻害 | 血中濃度上昇 | 3-5倍 |
アミオダロン | 複数機序 | 血中濃度倍増 | 用量半減必要 |
キニジン | 腎排泄阻害 | 血中濃度2倍 | 用量半減必要 |
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※ 重要な注意事項
本クイズは教育目的で作成されています。実際の診療・調剤には必ず最新の添付文書をご確認ください。
最終確認日:2025/6/11