ワルファリンと併用時にPT-INR上昇リスクが最も高い抗菌薬について、薬物相互作用の機序と臨床的対応を学ぶ実践的な症例問題です。
薬剤:スルファメトキサゾール・トリメトプリム, ワルファリンカリウム
分類:ST合剤(サルファ剤・トリメトプリム配合剤), クマリン系抗凝固薬
学習ポイント:
- •ST合剤はCYP2C9阻害によりS-ワルファリンの代謝を強力に阻害し、数日以内にPT-INRを著明に上昇させる
- •ワルファリンとST合剤の併用は発生頻度が高く、脳出血・消化管出血リスクがあるため原則避けるべき
- ...他3項目
キノロン系抗菌薬と金属カチオンとの相互作用は処方監査の重要ポイント。高カリウム血症治療薬のビルタサから放出されるカルシウムイオンがキレート形成により抗菌薬の吸収を低下させる機序を理解しよう。
薬剤:レボフロキサシン, パチロマーソルビテクスカルシウム
分類:キノロン系抗菌薬, 高カリウム血症治療薬(陽イオン交換樹脂)
学習ポイント:
- •ビルタサから放出されるCa²⁺がキノロン系抗菌薬と難溶性キレートを形成し吸収を阻害
- •ビルタサとキノロン系抗菌薬は3時間以上の服用間隔が必要(添付文書記載)
- ...他3項目
アンピシリン注射薬とアミノグリコシド系抗菌薬の配合変化による活性低下を防ぐ適切な投与方法について、薬剤師の実践的判断力を問うクイズです。
薬剤:アンピシリンナトリウム
分類:ペニシリン系抗菌薬(βラクタム系)
学習ポイント:
- •アンピシリンとアミノグリコシド系の混合により化学的不適合で活性低下が発生
- •別ルート投与が最も安全で確実な配合変化回避方法
- ...他3項目